戦乙女と100の物語
ハチとユウリ
「…おき……あ…た」
ー誰だろう、知らない声…
誰かがあたしを呼んでいる…
もう少し寝かせてよ…
「起ーきーなーさぁい!」
ばちんっ
『痛っ!!』
あたしはあまりの痛さに頬をさすった。
「あんた!やっと起きたわね!ほんと、一日中寝てたのよ?
これだから人間は…」
『あっ…あっ…!』
目の前には信じられない光景…
「何?あたしに指差すなんて、喧嘩でも売ってるのかしら。
ーそれとも、このハールアを知らないとでも…?」
『…は…は…』
「…?“は”って何よ」
あたしはゴクリと唾を飲んだ。
『ハチが…喋ってる…』