戦乙女と100の物語

「ああっ!待ちなさいっ」



逃げようとするあたしをハチは抑える。



『やめて…』



「まって!あたしの話を聞いて!」



ハチのくせに、力が強い…


それによく考えてみると、普通のハチの十倍くらい大きい。




「あたしはあなたをパートナーにしなければならないの。
それが、あたしの国のしきたりで、もし失敗してしまったら、その時は…」





「…その時は、あたしは花に還ってしまうの」




ハチは悲しそうな顔をする。


でも、そんなこと言われても…



あたしは、少し理性を取り戻したので聞いてみた。



『一つ…教えて?』






< 8 / 69 >

この作品をシェア

pagetop