戦乙女と100の物語
「ああっ!待ちなさいっ」
逃げようとするあたしをハチは抑える。
『やめて…』
「まって!あたしの話を聞いて!」
ハチのくせに、力が強い…
それによく考えてみると、普通のハチの十倍くらい大きい。
「あたしはあなたをパートナーにしなければならないの。
それが、あたしの国のしきたりで、もし失敗してしまったら、その時は…」
「…その時は、あたしは花に還ってしまうの」
ハチは悲しそうな顔をする。
でも、そんなこと言われても…
あたしは、少し理性を取り戻したので聞いてみた。
『一つ…教えて?』