天然100%


「な、なんですか?」


あたしは焦りつつ
そう言って逃げ腰になった。


「お前・・・」

「?」


そのイケメン男は
あたしをじっと見てきた。

あんたこそあたしのこと
じっと見つめてんじゃん!


「名前言え」

「はぁ!?」

「いいから言えよ」

「自分から言ったらどうですか?」


あたしはそう言って
腕を振って離そうとした。

けど腕は離れない。

どんだけ強い力で
掴んでんのよ・・・。


「俺は松崎啓介、お前は?」


そう言われたら
答えるしかない・・・。


「宮村美姫、です」

「宮村ね・・・」


松崎という男は
ニヤリと笑った。

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