天然100%


「美鈴はさ・・・

 遊斗を忘れられなかったんだ」


松崎は悔しそうに言った。


「それで1週間で俺をフッた」

「そんなっ・・・酷い!」


あたしは思わずそう言った。


「でも俺はどこにも怒りを
 
 ぶつけることはできなかった」


松崎は小石を掴むと
草むらに向かって投げた。


「遊斗は親友だからな・・・」

「うん・・・」


あたしは頷いた。


「・・・なんでレイプしたの?」

「告ったらフラれたんだ」

「そんな理由で・・・!?」


確かに中学のとき美鈴は松崎に
残酷なことをしたかもしれない。

でも2回フラれたからって・・・。


「ごめんなさいって泣いて謝られた」

「え・・・」

「それ見たら・・・

 なんか胸が痛くなってさ」


松崎は悲しそうな声だった。


「気づいたら押し倒してた」

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