天然100%


「そ、そうなんだ・・・」

「うんっ」


美鈴は幸せそうな顔だった。


「昨日のことも誤解だって分かったから」

「そっか・・・」

「美姫も遊斗のこと好きだった?」

「え!?」


ビックリして美鈴を見ると
すごく真剣な表情だった。


「でも渡さないよ」

「・・・・」

「昨日ね、心が傷つくことがあって・・・」


美鈴は静かに話しはじめた。

傷つくことって・・・

多分啓介にされたことだ・・・。


「そのことを遊斗に話したら抱きしめてくれた」

「そう・・・」

「抱いてって頼んだら抱いてくれた」


きっと遊斗は美鈴が
可哀そうだったんだ。

あたしはそう決め込んだ。

そうでなかったら
すごく悔しい・・・。

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