天然100%
「きゃっ」
あたしと美鈴は
その部屋に入ってしまった。
「美鈴・・・それに美姫も・・・」
啓介はドアノブを掴んだまま
呆然とあたしたちを見つめてた。
「いつからいたんだ・・・」
「さぁね」
美鈴はそう言い放って
遊斗の近くに行った。
「あたしたちは部屋出よっ」
「そ、そだねっ」
遊斗はなにかを察したのか
大人しく美鈴に連れられてった。
バタンッ
「・・・・」
美鈴たちが出ていって
あたしと啓介は無言で向かい合った。
「さっきの聞いてたんだろ」
「うん・・・」
あたしは目を合わせられなかったけど
啓介があたしを見つめてるのは分かった。
「俺さ・・・美姫のこと好きなんだ」
ゆっくりと告げられたその言葉は
あたしの胸に深く響いていった。