天然100%
「てかさ」
体育館に向かって歩きながら
美鈴が恥ずかしそうに顔を赤くした。
「遊斗と知り合いだったの?」
「え?う、うん」
「そっかー・・・」
美鈴が下を向いた。
てか美鈴も遊斗と知り合い!?
「美鈴も遊斗と知り合い?」
「んー、てかいとこなの」
「いとこ!?」
「だから小さい頃から仲良くて」
「へぇー!」
いとこかぁー。
なんだろこの安心した気持ち。
「好きなんだよね」
「へ?」
美鈴が顔を赤くしながら
そう言ってあたしを見た。
「遊斗のこと」
「ホントにー!?」
「うんっ」
てっきり松崎のことが
好きなのかと思った。
だって松崎のことで
話しかけてきたし。
「みんなつながってるね」
「なにが?」
「あたしと美姫と遊斗と松崎」
「あー、確かにね!」
あたしも納得して
首を縦に振った。
このつながりは
何を引き起こすんだろ・・・。