天然100%


「あのね」


♪~♪~♪~

美鈴が泣きながら
話しはじめた瞬間
あたしの携帯が鳴った。


「美姫でていいよ」

「でも・・・」

「いいから」


美鈴はそう言って
無理に笑顔を作った。

携帯のディスプレイを見ると
母さんからの電話だった。


「はい」

「もしもし美姫?」

「なんか用?」

「なにその言い方は」

「はいはい」


あたしはハッキリ言って
母さんが大嫌いだった。

家にいたら母さんと
すぐ口ゲンカになった。

あたしが髪染めたこととか
ピアスの穴あけたこととか
いつもいつも注意してきた。


「元気にしてるの?」

「うん」

「そう・・・」


なんだかんだ言って
母さんがあたしのことを
心配してくれてるのは分かってる。

だけど反抗したくなる。

これが反抗期なのかな・・・?


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