天然100%


「美姫ちゃんのも買ってくるよ」

「えー!?悪いよー」


あたしは即断った。

けど遊斗は行く気満々だった。


「いいからいいからー☆」

「うん・・・」

「何のパン欲しいの?」

「じゃあメロンパンを・・・」

「まかしといてー☆」


遊斗は混んでいる売店に
向かって走っていった。

優しいなー遊斗は。

遊斗がモテるのは
見た目だけじゃなくて
性格もあるんだと思う。


あたしは売店の横の階段で
そんなことを考えながら
遊斗が来るのを待ってた。



トンットンットンッ

誰かが階段を下りてくるのが
聞こえてくる足音で分かった。

あたしは振り向いてみた。


「あっ」

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