天然100%


「謝れよ」


松崎はあたしを
指さして言った。


「こいつに」


指さすなよ・・・

あたしは心の中で呟いた。


「お、お前1年だろ」


その2年の男子はビビりつつも
なんとか先輩ぶりを出そうとしてる。


「それがなにか?」


松崎が不機嫌そうに
その男子をにらんだ。


「い、いえ!スイマセンでした!」

「あ・・・はい」


腰を90度ぐらい曲げて
謝られてしまった・・・。

男子は逃げるようにして
売店に向かって走っていった。


「ありがとね」

「別に」


あたしがお礼を言っても
松崎の表情は変わらなかった。

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