天然100%
「そんでさ!そしたらさ!」
遊斗は楽しそうに
ゲームの話をしてる。
それを松崎がパンを
食べつつ聞いてた。
「新しいコテ買ったんだけどさー」
「うんうん」
あたしと美鈴は
美容系の話をしてた。
男女で向かいあって
座ってるけど話をするのは
女子同士・男子同士だった。
「そういえば最近はどーだ?」
「え?なにが?」
「由梨ってゆう女のことだよ」
由梨という言葉が
遊斗と松崎の会話から
小さく聞こえてきた。
風向きのせいか
小声で話してるのに
あたしたちに聞こえた。
あたしと美鈴は
話してるフリをしながら
遊斗と松崎の会話に聞き耳たてた。
「あー」
「微妙そうな顔だな」
「会うたびに誘ってくるんだよー」
「さすがの女好きの遊斗も疲れたか」
「んー・・・」
遊斗は不満そうな顔だった。