天然100%
「遊斗・・・」
あたしは早く遊斗が
教室に帰るように願った。
けど遊斗はあたしの願いに
気づかず2個目のパンを開けた。
「はぁ・・・」
小さくため息をついた。
天然ってゆうか
鈍感ってゆうか・・・。
あたしは無邪気な遊斗を
不思議な気分で見つめた。
「美姫にはまた今度話すね」
「う、うん・・・」
美鈴はそう言ってしまった。
でも気になる・・・。
松崎と何があったんだろ・・・?
「そういえば昨日のテレビでさっ」
遊斗は楽しそうに
ドラマの話を始めた。
ほんとにバカだ・・・遊斗って。
「あたしも見たよー」
「あっ!ホント?」
「うんっ」
美鈴もさっきの話を忘れるように
少しずつ笑顔になりはじめた。
まぁ、いっか。
自分に言い聞かせて
遊斗と美鈴の話に加わった。