天然100%


「ホントに俺ヒマなんだよー!」

「・・・。」


あたしが道を聞こうか
悩んでいる間に
遊斗の携帯が鳴った。


「あ、もしもしー?」


遊斗は電話に出た。


「おー!美鈴ー!」


相手は女の子みたい。


「あー、うんうん!」

「分かったー、じゃーなー!」


ピッ

携帯を切るのを確認してから
道を聞こうと口を開いた。


「あの、「ごめーん!!」


遊斗の声がかぶってしまった。


「今から別の子と遊ぶことになっちゃったから!」

「はぁ?」

「だからまた今度ねー!」


遊斗は風みたいに
元気に走っていった。

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