天然100%
「とりあえず下に進むか」
松崎の言葉にみんな頷いた。
「山を下りれば道があるよ!」
「そだね!」
あたしと美鈴は元気を出して
慎重に山道を下りはじめた。
「なんか滑りやすくない?」
美鈴がそう言って
ゆっくりと歩いた。
確かに滑りやすい。
そういえばこの島の辺は
昨日の夜に雨が降ったんだっけ。
「みんな気をつけてー!」
と叫んだ遊斗が足を滑らした。
「あっ!」
あたしは息をのんだけど
遊斗はそばにあった枝を掴んで
なんとかバランスを持ち直した。
「ビビらんなよ」
松崎は珍しく焦った顔をしてた。
やっぱりあんな冷たい松崎でも
友達の遊斗は大切なんだー・・・
そう思いながら歩いてたら
足場が崩れる感じがした。
やばっ・・・!!