天然100%
ガサガサッ
「やっと出れたー!」
林の中から元気良く出てきたのは
葉っぱをたくさん付けた由梨だった。
「あっ!由梨ちゃん!」
「あれー?遊斗じゃん!」
「どうしたのー?」
「実は迷子になっちゃってー」
「えぇ!?」
由梨は服に付いている
葉っぱを丁寧にとってる。
松崎が由梨から隠れるように
あたしの後ろに移動した。
「だから遊斗!案内してくんない?」
「いやー!実は俺たちも迷子で!」
「えぇー!?」
由梨は不満そうな顔をした。
「てかなんで由梨ちゃん1人なの?」
「分かんなーい」
「分かんないってー・・・」
遊斗が困ったように由梨を見た。
「啓介!どうしよう!」
遊斗がまた天然バカで
隠れてる松崎の名前を呼んだ。
由梨の表情が変わった。