天然100%
「寒ーい・・・」
もうすぐ夏の時期だけど
夜はまだまだ肌寒かった。
「美姫ちゃん上着は?」
「部屋に忘れちゃった」
「じゃあ俺の貸したげるー」
遊斗は白い息を吐きながら
あたしに上着をかけてくれた。
ホントに胸キュンだよ・・・。
「ありがと・・・」
「どーいたしまして☆」
遊斗がニコッと笑った。
可愛いー・・・
「あれ?遊斗じゃーん」
「ホントだー!遊斗ー!」
せっかくいい雰囲気だったのに
前のほうから女の声が・・・。
「女の子と歩いてるー」
「やっぱ遊斗だねー」
その子たちは笑った。
「あ、遊斗」
「んー?」
「今夜大丈夫ー?」
「今日は無理かもー」
「そっか」
当たり前のように
そんな会話する女の子が
あたしは妬ましかった。