LOVEはおいしい香りと共に
私は家までの道のりをケンちゃんのことだけを考えながら歩く。
今すぐにでも会ってまだ好きだと伝えたい…
だけど…離れていて私は彼を信じることが出来るだろうか?
裏切られた過去が現在の私の邪魔をする。
そんなことを考えていると
いつもの駅の改札を出ていた。
そこで、懐かしいけどあまり聞きたくなかった声がした。
「……紗雪…?」
私はゆっくり振り向いた。
それは一瞬のことだったが、私にはすごく長い時間だった…