LOVEはおいしい香りと共に
学校の帰り道はいつも敦士先輩が送ってくれた。
手を繋いで…
「敦士先輩の手って大きいよね~」
「紗雪がミニマムすぎるんだよ」
「そうか…そうだった…!!」
「ははっ…可愛いヤツ」
「////」
こんな時間が大好き。
両親が忙しくてなかなか帰って来られなかった時、
寂しくて寂しくて涙を流した私をぎゅっと抱きしめてくれたのは敦士先輩だった。
「紗雪…大好きだよ
俺が一緒にいるから、泣くな?」
私は温かい胸に包まれて、寂しさなんてすぐに吹っ飛んでしまった。