PURE
………え?
あたしが遠野さんを?
「あたし、実は色んな事情に耐えられなくなって、喧嘩の道に走った。
毎日喧嘩ばっかりで、あたしの手は血で汚れていた。
そんなあたしをこの昼間の世界に引き戻してくれたのは、海野さん、
あなただったよ。」
あたしは、知らないうちに大粒の涙が流れていた。
「これからは、モモってよんでいい?
あたしのことは雅でいいよ。」
雅はそっと手を差し伸べた。
あたしは、コクンと頷き、その手をきゅっと握る。
これが、あたしと雅の
はじまり―――……。