時の雫 白銀の瞳
途中まで登ると、霧がかかったように辺りがぼやけ始め、怖くなってジャスミンにしがみついた。
『大丈夫だ。私達はきちんと王のいる場所まで案内される。城の回りが敵に破られ敵が入り込もうとした時や、王から嫌煙されてる者は登る事ができなくなっている。』
そうなんだ。あっちの世界でできたら、犯罪もかなり減少するんだろうな。
…なんて、私の妄想が進んできたところで階段は終わり、これまた大きな広間が姿を現した。
先程とは打って変わり、沢山の人々の視線が刺さるように私に向けられ、緊張で嫌な汗が背筋を流れるのがわかる。
ジャスミン達がゆっくりと赤い絨毯の上を歩き始めたので、私も怖ず怖ずと後に続く。
暫くすると、赤い絨毯の先には美しい国旗が飾られた前に玉座があり、王を囲むようにして何人もの兵士達が無表情のまま仁王立ちしているのが見えてきた。
『遅くなりました、カミア王…。』
平伏すようにして、ジャスミン達は玉座の数歩前で止まった。
私はと言うと、好奇心が膨れ上がり、カミアと呼ばれる王を見てやろうと、頭を下げる事すらできないでいた。
その状態にはっと気付いたジャスミンが、慌てて私に耳打ちする。
『美琴!王の前だぞ!』
実際には見ても、何も面白いものではなかった。
朱い甲冑に覆われた王からは、何一つ読み取れない。
王様って言うからには、おじいちゃんなのかな?
それとも、凄い不細工とか…
……あれ?
あの朱い甲冑……
何かを思い出しそうになって、頭を抱えた。
何処かで……
『何故、遅くなった?』
王の低い声が広間に響き渡った瞬間、その場にいた誰もがわかるくらいに空気が凍り付いた。
嫌な感じだ。
呼吸をするのも大変な感じで…。
『ジャスティス…。答えられないであれば、それなりの罰は覚悟の上であろうな。』
なっ!何こいつ!!
いきなり何を言うかと思えば、そんな事!?
って言うか、ジャスミンは私を守ってくれたのに!
私が睨みつけるのを防ぐようにして、ジャスミンが先に口を開いた。
『…申し訳ありません。』
『大丈夫だ。私達はきちんと王のいる場所まで案内される。城の回りが敵に破られ敵が入り込もうとした時や、王から嫌煙されてる者は登る事ができなくなっている。』
そうなんだ。あっちの世界でできたら、犯罪もかなり減少するんだろうな。
…なんて、私の妄想が進んできたところで階段は終わり、これまた大きな広間が姿を現した。
先程とは打って変わり、沢山の人々の視線が刺さるように私に向けられ、緊張で嫌な汗が背筋を流れるのがわかる。
ジャスミン達がゆっくりと赤い絨毯の上を歩き始めたので、私も怖ず怖ずと後に続く。
暫くすると、赤い絨毯の先には美しい国旗が飾られた前に玉座があり、王を囲むようにして何人もの兵士達が無表情のまま仁王立ちしているのが見えてきた。
『遅くなりました、カミア王…。』
平伏すようにして、ジャスミン達は玉座の数歩前で止まった。
私はと言うと、好奇心が膨れ上がり、カミアと呼ばれる王を見てやろうと、頭を下げる事すらできないでいた。
その状態にはっと気付いたジャスミンが、慌てて私に耳打ちする。
『美琴!王の前だぞ!』
実際には見ても、何も面白いものではなかった。
朱い甲冑に覆われた王からは、何一つ読み取れない。
王様って言うからには、おじいちゃんなのかな?
それとも、凄い不細工とか…
……あれ?
あの朱い甲冑……
何かを思い出しそうになって、頭を抱えた。
何処かで……
『何故、遅くなった?』
王の低い声が広間に響き渡った瞬間、その場にいた誰もがわかるくらいに空気が凍り付いた。
嫌な感じだ。
呼吸をするのも大変な感じで…。
『ジャスティス…。答えられないであれば、それなりの罰は覚悟の上であろうな。』
なっ!何こいつ!!
いきなり何を言うかと思えば、そんな事!?
って言うか、ジャスミンは私を守ってくれたのに!
私が睨みつけるのを防ぐようにして、ジャスミンが先に口を開いた。
『…申し訳ありません。』