時の雫 白銀の瞳
考える事さえ面倒になって、一旦降りた階段をまた上がると、寝室に向かった。


久しぶりの休み。

と言っても、やる気が起きないから〔微熱あり〕のずる休みなんだけど…

『寝とこうかな…』

まだ自分の温もりが残る布団に身体を滑りこませると、ゆっくりと目を閉じる―――


気持ちいいなぁ…


眠気が一気に身体を襲い始め、その暖かさに身をあずける。



幸せってこんな事なのかな…?じゃあ、このまま眠り続けられたらいいのに…なんて、思考回路が閉じる瞬間に馬鹿な事を思った瞬間―――





『―――――…い!!おい!!!』

激しい声と、自分の身体が上下縦横に揺れる感じで、私は一気に気持ちのよい感覚から、引きずりだされた。
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