神様のきまぐれ
再会と思慕
「あーっつい・・。」
約十年ぶりの実家は、
熱帯並に、暑い。
死にそうに、暑い。
暑さで朦朧とする頭で、
考える事は、最後の日の事だ。
暑すぎて、すぐに
トリップできる。
打ち上げの席での事。
元田さんと山本さんに、
日向さんの介抱を頼まれた。
いつかの出来事のあと、
まともにこの日まで
話すこともなくて・・・。
何を話せばいいのかすら、
迷っていたのに。
気付いたら、あんな・・・
告白みたいな事を、
言っていた。
告白よね・・・。
どう考えても。
・・・この事実に・・・
気付いたのは、
三日くらい前
なんだけど・・・。
そこまでは、
日向さんが、目覚めるまでの
刹那さのほうが、
心を占めていた。