神様のきまぐれ
俺達は、
視線を床に落として、
頭髪を隠すように、
深く帽子をかぶりなおした。
「元・・
これ、どこか他にも
停まるのか?」
小声で確認する。
「いや、直行。
二時間、このまま。」
ボソボソと
返事が返って来た。
青年は、自分たちの方を
チラッとみて、宙を仰ぐ。
なにか考えてる様子が
みてとれる。
そして、思い出したように、
携帯をとりだし、
俺達の前を通過して甲板にでて
どこかに電話をかけ始めた。
「もしもし、姉ちゃん?俺。
じいちゃん家じゃないの?」
風で声が聞きつらいのか、
随分でかい声で話している。
話の内容から、
実家だとわかった。
パサっと、音がして、
電話中の主が手にしていた
雑誌が、床におちた。
「あ・・。」
元田が、それを拾いにいって、
顔をしかめる。
「最悪。
俺が、この間、喋ったやつだ。
もう載ってる。」
ああ・・。あれか。
スタッフに見せられた
内容を思い出す。
志央と二人して、
爆弾を落としてったヤツだな。
ため息をついた。
「まったく。オマエは、
いらないこと、ゆうから。」
愚痴の一つも
いいたくなる。
視線を床に落として、
頭髪を隠すように、
深く帽子をかぶりなおした。
「元・・
これ、どこか他にも
停まるのか?」
小声で確認する。
「いや、直行。
二時間、このまま。」
ボソボソと
返事が返って来た。
青年は、自分たちの方を
チラッとみて、宙を仰ぐ。
なにか考えてる様子が
みてとれる。
そして、思い出したように、
携帯をとりだし、
俺達の前を通過して甲板にでて
どこかに電話をかけ始めた。
「もしもし、姉ちゃん?俺。
じいちゃん家じゃないの?」
風で声が聞きつらいのか、
随分でかい声で話している。
話の内容から、
実家だとわかった。
パサっと、音がして、
電話中の主が手にしていた
雑誌が、床におちた。
「あ・・。」
元田が、それを拾いにいって、
顔をしかめる。
「最悪。
俺が、この間、喋ったやつだ。
もう載ってる。」
ああ・・。あれか。
スタッフに見せられた
内容を思い出す。
志央と二人して、
爆弾を落としてったヤツだな。
ため息をついた。
「まったく。オマエは、
いらないこと、ゆうから。」
愚痴の一つも
いいたくなる。