神様のきまぐれ
誰か、きたの?

調度自分の背後の扉を
振り返り見遣る。


あ・・・。


「おはようございます。」


日向さんだった。


「良かったよ。
ちゃんと、恋人みたいに
聞こえた。
見えたのかな・・・。
そういう風に。」

彼は笑み言って、
ベースをケースから
とりだす。

「へえ。そうなんだ。

じゃあ、
いただいちまおうかな♪」

志央が二ッと笑み、
会話を続ける。

「どうせ、喘ぎ声も
覚えてないんだろ?
ヒナコ。」

「えっ・・・」

何て事を、いうのっ?!


・・・図星だけど・・・。


「志央、馬鹿な事
ゆってんなって。
誰が聞いてるか
わかんないんだぞ。」

日向さんが、たしなめる。

「だよなぁ。
コウジさんのオンナって事に
なってんもんな。

三角関係みたいに
タブロイド誌に乗ったら、
イメージダウンだよな。」

志央が、妙に、
納得した表情をした。

日向さんが更に釘を刺す。

「第一、その喘ぎ声も、
AVを山盛りミキシング
してるじゃないか。
必要ないだろ?」

チューニングしながら
彼は続けた。



 
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