神様のきまぐれ
「うるせー。
ガキに子供って
ゆわれたかねー。」

「・・失礼ですねぇ。」

ちょっと拗ねた風に
ヒナコは言って、
コトバを続ける。

「ちゃんと食べた方が
いいですよ?
・・・何か・・・、
買ってきましょうか?」

それを聞いて
思わず笑ってしまった。

今の流れだったら、
消化のいいものを作るって、
話になりそうなんだけど。

この辺りが、
こいつらしいというか、
天然というか・・・。

「普通、病人だと思ったら
『何か作りましょうか?』
とかって、ゆわない?」

思わず、言ったそばから
ヒナコが赤面する。

その表情は、
やってしまった・・・と
いってるようで。

「すいませんっ
誰かいたら・・・
作ってくれる人がいると、
マズイと思って・・。」

彼女は言って。

はじめて、ヒナコが、
気を遣ってたんだと
気付いた。


多少、

ズレてるとは思うが・・。


「それなら心配ないよ。
離婚したし、
今は付き合ってる相手も
いないから。」

って・・・、

俺、

何で・・・
こんなこと

・・・答えてんだろ?

聞かれてもないのに・・・。




 
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