神様のきまぐれ
「もうっ!

邪魔するんだったら、
スタジオに入っててください」

ムッとして言ったが、
そんなことに構う志央では、
当然ない。

隣のデスクを陣取り、
並んで座って、構い続ける。

「俺のほうが
ウマイと思うけどな。」

ニッコリ、さわやかな笑顔で
言う台詞では、
間違いなく、ないと思う。


「あ。」


志央が正面を向いて
つぶやいた。

顔をあげて
同じ方向を見る。


間が悪い。


日向さんが、いた。


「おーっす!」

志央が、
ご機嫌で声をかける。

「おはようございます。」

私も、
志央が何か言い出さないか、
ドキドキしながら挨拶をした。


「志央、
オマエ、なにやってんの?
電話番?」

「そう。」

愛くるしい笑顔をみせる。


 
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