美湖 夜空を見上げてごらん?【月】
しばらくしてマドカが私を離した。

「ごめん。でも、なんか・・・・・・抱きたくなった。」

マドカが少し照れてそういう。

「・・・・・いいんだよ。」

「_え?」

「我慢しなくていいんだよ。何があったの?言ってごらん?」

マドカが元気がないのが私には分かっていた。

・・・・・って、言ったらおかしいかな?

でも、分かってたんだよ。

こう言ってマドカが話し始めた。



今日、ここに来る前に、隣のクラス・・・・・・つまり、マドカのクラスの男の子がマドカの家で待ち伏せをしていた。

話を聞くと、その子の名前は‘‘甲斐 宗次’’(かい そうじ)。

顔はなかなか良くて、サッカー部のエース・キャプテン。ただ、勉強はいつもびりから数えたほうが早いほど。

 その子の話をマドカは聞いた。

すると・・・・・・・・・・・・・・
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