美湖 夜空を見上げてごらん?【月】



「な~に?美湖、寝不足?」

学校に行くと、南波が私に駆け寄ってきた。

「・・・ん。」

私は中途半端な受け答えをして、学校の購買に向かった。



「あら、雪原さん。まだ、ここ、あいてないわよ。」

購買に行くと、いつも、ここを管理している、佐戸田さんがいた。

「・・・そうですか。」

それだけ言って、私は反対方向に向かって歩いた。

「おばちゃん!!」

歩いていると、マドカとおばちゃんが話しているのが聞こえた。

「あら。三木君。・・・どうしたのかしらね・・・雪原さんは。」

「・・・それが、分かんないんだよな・・・。なんか、いつもは笑う時には笑うんだけど・・・。今日はまだ、笑ってないんだよね。」

「今日って・・・。まだ、始まったばっかりよ?」
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