美湖 夜空を見上げてごらん?【月】
「・・・私・・・今度こそ・・・一人になっちゃう・・・。お母さんまでいなくなっちゃう・・・っ」

お母さんまで・・・いなくなっちゃうんだ。

そう思ったら震えが止まらなかった。

みんなが神様に連れて行かれるなんて・・・。

なんでそんなに連れて行きたがるの・・・っ!?

「お前・・・っ、何があったんだよ・・・。」

マドカが私に聞いた。

私の長い髪が風に揺られてる。

それをマドカが私の耳にかけて、私の隣に座った。

「何があった?話してみ。」

その言葉で救われた。



「私のお母さん・・・癌にかかった。」

それだけしか言ってないのに、マドカが私を抱き締める。

「わからないかもしれないよ、美湖の気持ちは。美湖じゃないから。・・・でもさ、一人で抱え込むようなことは決してするもんじゃないな。・・・な?」

「・・・・・・・・・私が泣いたこと・・・・言わないで・・・・・。」
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