美湖 夜空を見上げてごらん?【月】
「・・・・・・・・・・・・・・私のこと覚えてない?・・・そっか・・・あの時ミーちゃんはまだランドセルしょってたもんね。」

小学生のころ会ってるんだ、この人と・・・

「・・・麻湖ちゃんが死んで・・・5年がたったわね。」

その人は窓の外をみて言った。

「お姉ちゃんのこと知っているんですか?」

「ええ、よく知ってるわ。あなたが毎日ここにきていたことも。」

私が毎日ここにきていた・・・・ってことはお姉ちゃんが屋上から飛び降りて・・・そのころから・・・・・・・?

その時私の頭に稲妻が落ちたようなそんな気がした。

「・・・・・・・・もしかして・・・夢ちゃん?」

私は懐かしい名前を口にした。

その人はにっこり笑って「ぴーんぽーん。」といった。

「ホントに夢ちゃん!?キレーになったからわかんなかった!!」

夢ちゃん:佐々木 夢乃。この病院に所属するナース。

私がお姉ちゃんが検査で会えない時や、病だいが悪化した時、いつも私にお菓子をくれたり、話し相手になってくれたりした。

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