美湖 夜空を見上げてごらん?【月】
『・・・・・・・・・・・・・愛美さんは友達の携帯電話に電話をかけてからその場所からの電波を調べたところ、愛美さんの携帯電話にはGPSが付いており、今捜索をしている途中です。被害者の愛美さんは身長160センチぐらい、小柄な体をしており、髪の毛は茶色に染めています。みつけたり、見かけたりした方は09〇〇ー6772-5498までお電話ください。』

 うそでしょ・・・・私は心の中でそう思っていた。ここにいたんじゃないの!?だったらどこにいるっていうの!?
「美湖ちゃん!!」
後ろから聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「美湖ちゃん!?」
目を開ける・・・。あれ?私どこにいるんだろう・・・?
「マドカ・・・君?」
目の前にいたのは・・・
         マドカだった。

「大丈夫?いや・・・心配になって探しに来たら美湖ちゃん倒れてるし・・・。もー・・・このまま目を覚まさなかったらどうしようって思ったじゃんかぁ・・・。」
倒れてた・・・?私が?
「愛美・・・・・・・・・・愛美は!?」
「大丈夫。キョウスケが居場所突き止めて警察に連絡して助かったって言ってたから。」


  助かったんだ・・・。よかった・・・。
「み・・・美湖ちゃん!!?」
私の手の平にしずくが落ちてくる。それは・・・
悲しい時に流すもの。
痛い時に流すもの。
後悔した時に流すもの。
そして・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
            嬉しい時に流すもの。
そう。私は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・泣いていたんだ。
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