美湖 夜空を見上げてごらん?【月】
心の顔が笑いから怒りに変化したのがわかった。

「そうよ・・・・・あんた、使い物にならなかったら捨てるタイプなのね。もういいわ。勝手にしなさい。」

愛美と心は怒って行ってしまった。

残されたのは私と、南波。

「・・・・・・美湖は怒らないんだね。」

南波がうつむいたまま言った。

そういえば・・・・・・怒りがこみ上げてこない。

なんでだろう?

「そうだね。何か理由があるんじゃないかって思って。」

気が付いたらそう言っていた。

南波のほうを向いたら南波が泣いている。
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