美湖 夜空を見上げてごらん?【月】
「あっ・・・・・・・ハヤ・・・・・ト?」

南波が目を覚ました。

「南波、あんたが言いたいこと伝えな。ハヤトクン、聞いてあげて。」

私は強い口調で言った。

南波は私を5秒ほど見つめてからこっくりとうなずいてくれた。

「ねえ、ハヤト?ハヤトは私のこと好きで告白をOKしてくれたの?それとも、単なる彼女がほしかったからOKしたの?私ね、ハヤトが水無月さんの事かばったのとっても悲しかった。私、愛されてないなって思っちゃった。もしかしてハヤトは私のこと好きじゃないのかもって思っちゃったんだよ?どうなの?ハヤトは水無月さんのことが好きなの?」

よく言った。

がんばったね、南波。

南波は私をみた。

私はうなずいた。

南波は笑った。

「・・・・・・・・・俺は・・・・・・南波のこと好きやから告白してくれた時、ホンマに嬉しかった。してくれへんでも俺からしようって思ってた。水無月ってやつをかばったのは南波にこれ以上なんもしてほしくなかったから。俺が南波のこと慰めたりかばったりすると余計何か南波にしてしまうんじゃないかって思った。やから・・・・・・・・水無月のことは好きじゃないよ。俺は・・・・・・・・・・・・・・・・南波のことが好きなんやよ。」

ハヤトが言った。
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