美湖 夜空を見上げてごらん?【月】
「ホントに?ホントに水無月さんのこと好きじゃない?」

南波は目に涙を浮かべながらハヤトに改めて聞いた。

今度の南波の目はハヤトのことを『信じたい』って思ってる目だった。

「南波?俺はな・・・・・・・水無月に前、告白されてたんや。でもな、俺、南波のこと好きで断った。水無月はマドカにも告白してる。気の多い女やってしか思ってヘン。やから・・・・・・・・・安心してくれん?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん。」

え・・・・・・・?ちょっと待てよ。

「マドカ・・・・・・・・・・話あるんだけど。」

私はまどかに言った。

マドカは私の顔をみると、

「うわぁー・・・・・やっぱりか・・・・・・。」

「水無月に告白されたってどういうこと?私、聞いてない。」

マドカは私の顔色をうかがいながら言った。

「あの女・・・俺に告白してきたのは1週間前。断わったよ、もちろん。俺・・・・その時美湖に告白しようって決めた時だったから。たぶん・・・・・この前のガラス割ったのは・・・美湖への嫌がらせだと思った。俺が話し聞いたときは、しゃべりたいからとか言っといてあの女・・・・・・・・・・・・。」

 マドカはそう言った。

やっぱり私恨まれてるんだ・・・・・・・・・・。

まあ・・・・・・・えらいことになってしまった。
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