美湖 夜空を見上げてごらん?【月】
「おっ!!美湖じゃ~ん!!」

屋上を降りて教室に向かおうとした時、誰かに呼び止められた。

「芽依・・・・・・・・・」

そこにいたのは坂本 芽依(さかもと めい)。

小学校からの友達で、良くメール交換とかしていた。

今では、芽依にも彼氏がいてあまりしゃべらなくなった。

「どうした?なんかあった?」

芽依が言った。

なんで私の友達はみんなやさしいんだろう。

「ううん。芽依は?彼氏は?」

私がそう聞いた時、芽依の顔がパア・・・と、輝いた。

‘‘聞いてほしかったんだな・・・・・・’’

私は心の中でそう思った。

「あんねぇ~、私の彼氏、野球部のエースなんだぁ!!いまからその試合見に行くとこ。美湖の彼氏は・・・・・・・・三木くんなんでしょ?いいよねぇ~かっこよくって!!」

 芽依がにこにこしながら言った。

「うん。いいでしょ?」

私はそう言って芽依と別れた。
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