美湖 夜空を見上げてごらん?【月】
私はマドカの制服の裾をつかんだ。

震えが止まらない。

前を向けない。

怖くて・・・・・・・・たまらない。

その時私の肩を心がつかんだ。

我に返った。

「心・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

「大丈夫。美湖、そこのベンチにすわろ?」

そう言って心が指をさしたのはそこにあった白いベンチ。

「うん・・・・・・・・大丈夫。」

そう言って私は笑った。

そう・・・・・・・・・無理をして。





「美湖!!美湖!!」

    え?

「なっ・・・・・・・・何?」

「何?じゃないよ!!行くよ!!」

私たちはカラオケから出てきた。

カラオケに、行ってたんだ。

まったく記憶がないな。



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