美湖 夜空を見上げてごらん?【月】
次の日。

私たちは私の家に集まった。

「おっじゃましまーす!!」

「あらあらあら・・・・どの子が美湖の本命なの?」

お母さんが男3人をみて言った。

「どうも。」

マドカがお母さんに挨拶した。

するとお母さんの顔つきが変わった。

笑っていたお母さんの顔が、小さい子をみるような眼に変わったのだ。

「お母さん?」

「あなた・・・・・マドカ君?」

「はい。」

マドカははっきりそう言った。

逃げも隠れもしない。

僕は、お姉さんを殺した奴の弟ですと、言っているみたいに。

マドカの眼はまっすぐ、お母さんの眼をみていた。

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