キミノウソ ボクノウソ
やっぱり、出るのやめればよかった…


授業開始5分ですでに嫌になる。だいたい、こんなのわざわざ説明しなくたって教科書読めば誰だって分かるだろ……


授業は一回55分。

あと50分も残ってる。



どうでもよくなった僕は机に俯せになりしばしの眠りにつくことにした。



あっという間に深い闇に落ちた僕。
目が覚めると授業が終わる5分前だった。


あともう少し寝りゃあよかった。


「それじゃ、今日はここまで。あっした。」


なんともノリの軽い教師だと考えながら森へ行こうと教室をでると


「神野(じんの)」


さっきまで退屈な授業をしていた数学教師に声をかけられた。


「木村先生……。何ですか?」

「ちょっと準備室まで来いよ」


早く、森に行かなきゃなんねーのに…


「今すぐですか?」

「ああ。一緒に。だってそうしないと絶対来ないだろ?」


ふーん。よく分かってんじゃん。


「でも、僕ちょっと用事があるんですよ」

「奇遇だな。俺もあるんだ、お前に。だからつべこべ言わずついて来い」


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