キミノウソ ボクノウソ
なんで、ここに来るんだよ。
前にもいったように僕がここを気に入ってるのは誰にも会わないから。
なのに、会っちゃったら意味がなくなっちゃうじゃないか!
「おい。起きろ」
だから、これ前にもあったよな?
「おい。」
「まだぁ」
まだじゃないし。
「…理崎」
「……また、名字。」
またって僕、君の名前呼んだの初めてだけど。
「風邪ひくぞ」
「ダメ!ロシア生まれ!!」
……。
いや、意味がわかんないから。
何、ロシアって。
夢?夢の話なのか?
理崎は叫ぶと同時に横になっていたベンチから飛び起きて……
下に、落ちた。
「あいたたた。」
そりゃ派手に落ちたからな。
「神野くん!!手ぐらい貸してくれてもよくない?」
僕のことか…?
「神野くんでしょ。神野 嘉月くん」