ｷﾐﾉｳｿ ﾎﾞｸﾉｳｿ

名前呼ばれるのなんて久しぶりだな。


「不思議だったんだよねー。転入してきてから結構クラスに馴染んだつもりだったんだけど、いつも一人足りなくて。」


こいつ、みんなの名前もう覚えてるのか。


「なんで、クラスこないの？」

「好奇心旺盛なのはいいことだと思うけどなんでもかんでも首突っ込むのはやめたほうがいいよ。」


「…何で？」

真剣な顔で僕に聞く。


何で？ってそんなの面倒くさいからに決まってる


誰だって面倒くさいことは関わりたくないだろ？


「あたしね、よく人のことを考えなさいって言われるの。」


はっ？

「あたし人と感覚が違うんだって。なんて言うか……人との距離感を測れないの。」


「…いいんじゃん。だってそれが個性だろ？」



そう思うようになったのはきっと……



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