痛心~雨のち晴れ~

「部屋まで送ってくで。
 1人で寝れるな?
 まぁ,寝れんとか言われても
 困るけどな。ハハハッ」

「うん。ありがと。
 本間にごめんなぁ。
 おやすみ。」

はぁ,やっぱ1人でトイレは怖いよ。
でも,ヒロヤに会えたからよかった。


「起きろー!!!」

指導のおっさんがドアの外から叫んでる。
もう6時だ。
合宿は朝が早いから嫌なんだよね。

「ユウナ,洗面行こっ。」

あたしは,シホと洗面所に行った。

「はよ!」
「はよ!」
「はよ!」

洗面所にはヒロヤとタクマと謙太がいた。

-大村 謙太-
-オオムラ ケンタ-

「おはよう。」
「おはよう。」

あたしたちも挨拶した。
一番こっち側には
ヒロヤがいた。

「ユウナは,ヒロヤの隣行きな。」

耳でそっと言われた。
そういってシホは1つ場所をあけて
顔を洗い出した。
あたしは,シホとヒロヤの間に行った。

「ユウナ,お前昨日あの後寝れたか?」

「あ,う・・うん。」

緊張して口が思うように動かない。

「えー何?お前ら。
 昨日なんかあったんけ?」
「ヒロヤ-ついに告たんけ?」
「ユウナちゃーん,何があったわけ?」

シホとタクマとケンタは
次々にあたしたちに言ってきた。

「何もない!」
「何もない!」

あたしたちは声を揃えて答えた。

「あっやしいー」
「あっやしいー」
「あっやしいー」

3人も声を揃えて言ってきた。

「何もないって言っとるやん。
 もうあたし部屋帰る。」
「俺も。」

そう言ってあたしたちは
それぞれの部屋へ帰っていった。
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