学園戦隊 ドキドキ☆ビューティー
その恋する相手の雪野に、突然声をかけられたのだから、沖の驚きようは半端じゃなかった。

「な、な、な、何? 用事ですか? 質問?」

慌てふためいて振り向いたのだが、しかし、両手を後ろに回し、何かを隠している素振りだ。

ココの目が光った。

「先生、もしかして、今隠したのって……」

ココが言おうとするのを、雪野が手で遮る。

「沖先生、お願いがあるんですけど」

雪野はもう一度繰り返した。

凛とした声。
キレイに伸びた背筋。
168センチの長身に、ショートカットの髪。

雪野のその姿、沖を真っ直ぐ見つめる瞳の美しさに、沖は硬直して動けなくなっていた。
その姿はまるで…

「あ。あれだ。メドゥーサに睨まれて石になった人だ。これ使えそう…」

沖の姿を見て、輪廻がボソッと呟く。

「あたし達、同好会を作ることにしたんで、顧問になってください。なってくれないと後悔しますよ…?」

雪野のセリフに、全員凍り付く。

もしや、とうとう沖を振るとでもいうのか!?

スクープだ! と慌ててココが録音機を取り出し、美華は見逃したら大変!と二人が見える位置に素早く移動する。


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