学園戦隊 ドキドキ☆ビューティー
しかし、さすがは副会長、真美。

すぐに立ち直ると、なにやらファイルを取り出して調べていたが、次に引き出しからカギを取り出すと、遼に耳打ちする。

美華がキャーと言いそうになるのを、雪野に足を踏まれてぐっとこらえる。

しかし、踏まれた足はかなり痛そうだった。

涙目になりかけたが、もともと目が潤んでいるために、姫に気付かれなかったのが幸いか。

真美からカギを受け取った遼は、部室の地図が書いてある紙の一部屋を指さし、

「ここを使いたまえ。カギはこれだ」

と、雪野にカギを渡した。

「あ、マン研の隣の部室じゃん! やたっ!」

のぞき込んだ輪廻が、一人小躍りした。

「マンガ研究会は最近部になったからな。その次なので、隣の部屋だ」

遼はそう言うと、自分のイスに向かって歩き出す。

早く出ていきたまえ。

と、その背中が言っていた。

「ありがとうございました!」

全員でそう唱和すると、雪野達は部屋を出ていった。

出ていく前に、姫の

「なんでメンバーにネコの名前が入ってるの…?」

という呟きが耳に入ったが、それは聞かなかったことにする。



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