学園戦隊 ドキドキ☆ビューティー
教室の沈黙をいいことに、雪野の独壇場は続く。

飛び降りて教室内に入った雪野は、とりあえず目立つために、教壇の方に向かっていった。

教卓に手を付くと、

「学園戦隊は、学園の平和と秩序を守るために現れるのよっ!
この中に、何か思い当たる人がいるはずだわ……!」

ぐるりと、教室の中を一周見渡す。

楓の上に視線が通ると、楓はビクッと肩をふるわすと、うつむいてしまった。

香流は雪野が何を言うか、気が気ではない。

ハラハラしながら見守っていたが、雪野は楓の上で視線を止めず、そのまま一回り見渡すと、大きく息を吸った。

「いいこと?
悪は必ず裁きを受けるのよ!
……悪いことをする人は、天に代わってお仕置きよっ!」

ああああ~~~

香流はがっくりと肩を落とした。

それはパクリだから~!

香流の苦悩をよそに、ようやく立ち直った一部の生徒がざわざわと話をし出した。


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