3人の き も ち
常に1番の宮越君が、2番。
それは、1学年の間でものすごい大騒ぎになった。
《 あの宮越が2番だって。それも、受験で中途入学してきた子に取られたってさ。 》
噂の主の一人、穂杉君は瞬く間に、学年の有名人になっていて。
その日はなんだか居心地が悪そうに過ごしていた。
それは部活動でも同じだったらしい。
バスケット部のマネージャーになった弥生が、後日談で教えてくれた。
もう一人の方、宮越君にいたっては、まったく意に介する様子もなかったみたいで、外野ばかり騒いでいたらしい。
おかげで、すぐに騒ぎもおさまった。
それがきっかけだったみたいで、一気に穂杉君には友達が増えて。
…当然、その中には女の子だって居るし、居たって……いいよ…。
私だって女の子だもん、いいけど…。
なんで、こんなに心が苦しくなるの?