3人の き も ち


あのさ、



穂杉君が居なくなって少しの沈黙の後。
珍しく宮越君の言いにくそうな声音がして、

「もう、あんなコト言うなって、注意しといたからな。」

「あんな…コト?」

「…俺の娘だとか、アホなコト。」



…ああ…その話かぁ…。

だから昨日、ごめんって。
それで、お詫びに勉強しようか?って、誘ってくれたのは。
そういう事だったのかぁ。

なのに、出かけちゃうの?


「しゃあねーじゃんかよ。2〜3ヶ月振りの帰省なんだから。」


きっと、不満な顔していたんだろう、私の心中に対して、宮越君が答えてくれた。



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