3人の き も ち
第2章 伸のきもち
1節 I'm glad to see you again
付き合って欲しい と言われ、
いいよ と答えた。
ただ登下校を一緒にするだけの関係が1ヶ月。
それから更に1ヶ月はたまに手をつないだりしていた。
お互い休日に出かけようか、なんて話もすることもなく。
ある日「やっぱり別れて。」と言われた。
「なんで?」
「一緒に歩いていると、弟と間違われるの。それがイヤ。」
そんな理由で。
でも彼女と別れるよりも、背の小ささを指摘された事の方が、ずいぶんショックで。
一度も、同じクラスになったことの無かった相手だけに、別れてしまえば学校ですれ違うこともほとんど無く。
俺
穂杉 伸
そんな
初めてのおつきあいは、
中3の秋に終わった。