3人の き も ち
第3章 映樹のきもち
1節 Regret
いいな、えっくん。
お兄ちゃんが3人もいて。
そんな早苗の一言に、じゃあ、と思って。
俺が今日からお前のにーちゃんな!
うん!
まだ幼かった頃。
俺は早苗との仲の良い友人関係は、大人になっても変わらないと思っていた。
なのに。
いつ頃からか。
背の高かった早苗を追いこし、アイツの体のラインが丸くなっていく見える変化に驚き。
気づいたら、幼なじみでもなんでも無く、一人の女の子として、意識する様になってしまった。
アイツは一向にあの頃のまんまで。
俺を見ているのに。