苺時間。
校庭の脇の道を通る。


「キャー!亮太先輩シュート決めたよ!」


「抜いたぁー!」


「カッコい〜!!」


あたしと美穂がキャーキャー騒いでる隣で光希が言った。


「俺、先行ってていい?」


「いーよ!」


亮太先輩に夢中で光希の方を見ずに言った。


「…あっそ。遅刻すんなよ。」


それだけ言うとサッサッと光希は行ってしまった。


「そういえば光希くんってサッカー部の朝練出てないよねー。」


「そうなんだよ。放課後練も途中までだし。」


「なんでだろうね?」


「さぁ?」


「…そろそろ戻ろっか!後は教室で見よー♪」


「うん!」




あたしと光希が隣同士の家のことは美穂にしか言ってない。


うかつに他の女の子に言うと大変なことになっちゃうからね。


光希は…"超"モテるから。


ありえないけど!
< 4 / 18 >

この作品をシェア

pagetop