私の禁断の恋
「少し、考えさせてくれない?いきなりでびっくりして……。」
私は戸惑いながらも、そう答えた。
「そうだよね、いきなりでごめんね。」
と、高杉龍介は眉をしかめた。
私はその後、カフェを出て一人で帰った。
高杉龍介が送ってくれるって言ってくれたけど、あんな話をした後じゃ気まずいから、私は一人で先に帰った。
私は薄暗い空の下で一人、ぼやけて光るライトの間をトボトボと歩きながら思った。
どうして、断らなかったんだろう……。
いつもならどんな状況でも、どんな人でも、すぐに断ってた。
勿論、そんな告白なんて聞く耳も持たなかった。
なのに、今までとは違う感情が芽生えてくる。
私、高杉龍介のことが好きになっちゃったのかな?
―――でも、高杉龍介は芸能人だし、これはファンとしての感情なのかもしれない。
そうやって、私は心の中で自分の気持ちを勝手に解釈していた。